私は月1~2の頻度ではありますが、経営者の集まりに参加しています。
だいたい同じようなメンバーですが、100名くらい集まりますので、様々な業種の方がいらっしゃいますし、「あの人もその人もWEB関係の方」というふうに業種が重複する方ももちろんいらっしゃいます。
そのような場では、実際にしっかりお話しができるのは2~3人くらいなのが現状ですが、5回参加した時点で、100人中3分の2ほどの方とは「あ、お疲れ様です!」と再会したかのような挨拶(つまり、初めてではない感覚での挨拶)ができるようになっていました。
先に申し上げておくと、私は人の顔や名前を覚えるのは得意ではありません。
視力も悪いので、メガネを忘れないように気をつけています。
1回の会合でしっかり話せるのが2人くらいであれば、5回の参加で10人の人としかコミュニケーションがとれない計算になりますが、なぜ100人中3分の2…約60人もの方々と知り合い状態にまでなれたのでしょうか。
覚えてもらう工夫をした
まずは覚えてもらうことが一番です。
経営者の集まりというと、ビジネス商談の場をイメージされる方もいらっしゃいますが(実際に商談してOKな場ですが)、ビジネスに繋がるためにはお互いを知るところから始まります。
自分のサービスを買ってほしければ、自分自身を知ってもらう、覚えてもらう、そして好印象を持ってもらうステップを踏まなければならないのですね。
そこで私は、毎回毎回同じ服装で行くことにしました。
しかもピンク色のスーツという、ちょっと目立つ格好です。
名前は後でよくて、ぱっと見た時に「あ、前回も来ていたあの人だ」とすぐに思い出していただくことを意識しました。
その甲斐あってか、私が覚えていない方でも「あ、坂本さん!お疲れ様です!」と声をかけてくださるようになって、大勢の場が苦手な私もわりとすぐに馴染めるようになりました。
私がすぐに覚えた方は、やはり毎回同じような格好をされています。
全く同じ服装でなくても、
- いつも着物の人
- いつも帽子を被っている人
- いつもTシャツで着ている人
- 全身黒(いつもロングブーツ)でクールなスタイルを崩さない女性
など、「あ、あの人!」と覚えやすいですね。
「人の顔と名前を覚えるのが苦手で…」と言っている方は、逆に覚えてもらうことを意識して工夫しましょう!
相手が好印象を持つ話しをする
外見で覚えてもらったら、今度は会話です。
こちらの方が大事なのは言うまでもありません。
特に初対面のとき、話題に困ることもあるかと思いますが、相手任せにせず、こちらから先に好印象を持ってもらえるような話をしていきましょう!
私が実践していることをご紹介しますね。
身なりを褒める
ミッキーマウスのネクタイをつけている男性がいらっしゃいましたので、「そのミッキーのネクタイ、いいですね!」とお声掛けしました。
キャラクターのネクタイをつけている人は圧倒的に少数です(いないくらいです)。
その少数派であり、かつ遊び心を感じさせるものには、声を掛けています。
場が和みますし、ほめてくれた人のことって覚えるじゃないですか。
私としては、声をかけやすいようにしてくれたのかなとさえ思えるくらい、おもしろい工夫だと思います。
人と違う点だけでなく、「その赤いカーディガン、お似合いですね!」というふうに、カーディガン自体をほめるのではなく、それを纏っているあなたがステキです!を伝えます。
これはどんな服装でも使えますが、言い慣れていない方は、鮮やかな色のもので褒めるのが言いやすいと思います。
大人になると落ち着いた色味の装いが多くなる傾向にあります。
また、若いころと比べると肌がくすんでしまうことから、それに(無意識に)合わせた色のものを選びがちになります。
そんな大人が多い中で、鮮やかな色のものを身にまとう人がいらっしゃったら、キラキラして見えますよね。
ポイントは衣服そのものをほめるのではなく、それを選ぶ(着る)あなたのセンスが素晴らしいとか、似合うとか、とにかくご本人を褒めることです。
服を褒めた後に、「お似合いです!」の一言があるかないかでも印象は違いますね。
インタビュアーになろう
人は褒められるのも嬉しいですが、単純に話しを聞いてくれる人にも好印象を抱きます。
とはいえ、相手がいきなり話してくれるとも限りません。
そこで私は、インタビュアーになることを意識しています。
例えば、いただいた名刺を見ながら、最寄り駅や、この会場にはどのようなルートで来られたのか、どれくらいの時間がかかったのかを尋ねます。
この会には何回来られているのか、私自身より回数が少なければ「もう慣れましたか」とか、私より圧倒的に回数が多ければ、その時代の話などを聞くこともあります。
以前、とあるセミナーでお隣になった方と少し話す時間が生まれた時、何度もセミナーに来られていたことを聞いて「勉強熱心ですね」ということを伝えました(文言は忘れましたが、ニュアンスはこんな感じです)。
「そうなんですね」で終わっても決して失礼ではありませんが、ちょっと相手を気分よくさせる言葉が一言あるだけでも印象が違いますよね。
お仕事の内容や、その仕事を始めたきっかけ、転職経験があれば、どんなことをされてきたのかなどをインタビューするように聞きます。
このとき、自分自身が本当に興味あるかどうかはあまり関係ありません。
自分が知りたいから聞くというより、会話を成立させることが大切なんです。
やはり、聞き上手だなと感じる人は、本心はどうあれ、質問をしてくださるんですよね。
コミュニケーションを成立させるということは、聞く人がいてこそだと思うので、まずは自分が率先して聞き手に回ります。
知らない単語が出てきたら、その場できちんと質問します。
「勉強不足ですみませんが、それってどういう意味ですか」と聞くと、相手は喜んで教えてくださいます。
色々話しを聞いた後に「勉強になりました!」と笑顔で伝えることもいいですね。
間違っても「参考になりました」は言わないようにしてください。
すれ違うだけでも挨拶する
100名くらいが集まる場ですから、トイレに行けば数名の人とすれ違います。
そのようなときにでも、目を見て「お疲れ様です」とか「ここ、空いてますよ」など、積極的に声をかけることもしています。
積極的にといっても、トイレの順番を待つ列で、立ち話をする勇気は私にはありません(話しかけられたことはありますが)。
だからこそ、目を見て挨拶するくらいはやろうと思ったのです。
知らない人だと声をかけないどころか、会釈すらしない大人はとても多いです。
まるで視界に入っていないのか?と思えるくらい、知らない人には無関心な人ですね。
今回話に挙げたような、定期的に参加している会合という場では、知らない人であっても同じ空間を過ごす人だということを考えると、会場に到着したときや着席したときには挨拶はするようにしています。
これも、していない人はいますが、挨拶してくださる人はやはり好印象です。
苦手だからこそ意識して行動する
このように、私は大勢の人の輪に入っても、なるべく早く覚えてもらう工夫をしているのですが、大勢の輪に入る直前はいつも気がやや重いです。
社交的な場が好きかというと、「嫌いではない」という程度で、行かなくても済むならそれに越したことはないと思ったり、直前は緊張して呼吸が浅くなることや、憂鬱になったりすることもあるんです。
それでも、やっぱり閉じこもっていても何も始まらないし、行ったら「行って良かったな」という思いを体感できることもわかっているから、勇気を振り絞って参加します。
そして周りを観察していると、見えてくるんです。
社交的ではないけど仕事の一環として来ている人、話すのが得意ではないけど人との交流を持とうとして参加している人は、結構多いということが。
「私なんて…」と受け身の姿勢でいたり、誰かが構ってくれることだけを期待したりしていると、周りの人のことなんて見えなかったと思います。
みんな最初は緊張して来ている、一人で参加している、だから話しかければみんなやさしく答えてくれるんです。お互い様ってことですね。
経営者の集まりを振り返って書きましたが、どんな場でも同じです。
自分の殻に閉じこもらずに話しかけること、覚えてもらう工夫を自分で考えて行動すること。
社会に出ると年齢や経歴関係なく、多くの方と出会う機会があります。
その1回1回を大切にしていきたいですね。
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