文章を噛まずに読むことができる人がやっている3つこと

文章を噛まずに読むことができる人がやっている3つこと

初めて目を通す文章を、スムーズに読み進めることができる人と、つっかえてしまう人がいます。

坂本

前者を「初見に強い」と言ったりするのですが、あなたはいかがでしょうか。

ニュースキャスターでもない限り、その場で渡された原稿を初見でスムーズに読めなくても、あまり差し支えない気もしますよね。

ところが、この話し方講座を開いているうちに私が気づいたのは、初見が強ければ断然にスマートに(=賢く)見えるということ!

初見に弱い方は、メモ書きを補足として使えずに、メモをそのまま読んでしまうか、簡単なメモを用意することができずに、まるで作文のようなものを準備されるので、事前にかかる時間が膨大になります。

例えば、

次回はご自身の仕事とその仕事を始めたきっかけや動機、そして趣味のお話しをしてください。お一人3分です。メモを用意してもらって構いません

と伝えたら、初見に弱い方は、“メモを参考にして話す”のではなく、“作文を一字一句読む”ということをされます。

坂本

また自分が初見に弱いということを認識していない状態で、講師を務める方もおられます。

専門知識が豊富であれば、その道の先生になれると思う方もいらっしゃるのですね。

初見に弱いと認識できていれば、講義当日までに何度かテキストなどを読む練習ができるのですが、認識がなければ事前に読むことなんてしません。

なので、結果的にテキストや参考資料などの文字をスムーズに読めず、受講者にとっては聞き取りにくく集中できない環境を作り出してしまいます。

目次

舞台役者経験が初見を強くさせた

演劇

私が初見に慣れているのは、20代半ばから30代前半までの間、舞台役者をしていたときの経験があるからです。

台本を渡されて「じゃあ、次回までに読んでおいてね」なんてことはありません。台本を渡されたその日から、早速読み合わせをします。

しかも、台本が出来立てのときはまだ配役が決まっていないこともあったので(読んでみた雰囲気で配役が決まるケースもありました)、どの役を読むように指示されるかわかりません。

坂本

とりあえず、女性の役であることはわかる…というくらいです。

台本の配布と同時に配役が決まっていることもありますが、初めて手に取る台本を読むことには変わりありません。

初見が強い人がやっていること

話し手

ニュースキャスターにならなくても、俳優にならなくても、人前で話すのであれば、初見に強い方がスマートで魅力的です。

では、どうすれば、初見に強くなれるのでしょうか。

次の文章を黙読と音読との2通りで読んでみてください。

来週はじめには沖縄の南に進んで沖縄の一部が暴風域に入る可能性があり、風雨や高波等の影響が出ることが考えられます。週末までに備えを済ませるようにしてください。

その後の進路はまだ特定することが難しいため、今後の台風情報に注意してください。

出典:ウェザーニュース

音読するより黙読の方が読むスピードが速いですよね。

特に漢字(熟語)は、字面で見てまるで画のように一瞬で捉えています(だから、書き言葉と読み言葉を使い分けた方がいいです)。

噛まない人は、先に次の文章を目で追っている

先に次の文章を目で追っている

初見が強い人が何をやっているかというと、声に出して読んでいる単語より先の文章を目で追っているんですね。

「来週はじめには」を声に出している間、初見が弱い人の目は、そのまま「来週はじめには」を、自分の口から出た声と一緒に見ているのですが、初見が強い人は、もっと先を目で読んでいます。

少なくとも、「来週」と言っている間に、「はじめには」を黙読し終えることは可能でしょう。

できればその次の「沖縄の」くらいは見ておけるようになりたいですし、得意な方はもっと先を見るようです。

坂本

音読の練習としては、口を開けて滑舌しっかりしゃべることも大切です。

滑舌ってクセなので、しゃべり慣れたところで滑舌の悪さは変わりません。

噛まない人は、句点で息継ぎをしている

息

息継ぎのタイミングは、息切れしてからではなく、句点で行うようにしましょう。

小学校の国語で習うようなことですが、苦手なことを習得するには『守破離』の法則に従い、自己流は絶対やめておきましょう。

「来週はじめには沖縄の南に進んで沖縄の一部が暴風域に入る可能性があり、」これを一気にしゃべると聞き手にとってはわかりにくいかもしれません。

坂本

私なら「来週はじめには沖縄の南に進んで」で一度止めて、「沖縄の一部が暴風域に入る可能性があり」に続きます。「南に進んで」で止めるだけで、息継ぎはしません。

歌を歌う際にもあることですが、「止める」と「息継ぎをする」は異なります。

一気にしゃべることはできるけど、聞き取りやすさを考えたら、ここで一瞬止めた方がいいなと判断して止めます。

噛まない人は、強調したい時は「一瞬止める」

吹き出し

単純な聞き取りやすさだけでなく、強調したい言葉があるときには、強調したい言葉の直前で「一瞬止める」ということをするので、テクニックとして覚えておいてくださいね。

自分の気持ちや考えを、その場で思いつくままに話す力だけでなく、書かれた文章をいかにスムーズに読むことができるかというのも、魅せ方としては大事なことです。

ただ見たままを声に出しているわけではなく、頭を使って、内容を瞬時に理解しているのですね。

坂本

理解できなければ、句点のないところで止めるとか、どこを強調するかの、判断がつきません。

新聞じゃなくていいんです。スマホやパソコンで見ることができるニュースを、1日1回でもいいので音読してみてください。

初見でスムーズに読むことを目指していきましょう。

まとめ:文章を噛まずに読むことができる人がやっている3つこと

  • 先に次の文章を目で追っている
  • 句点で息継ぎをしている
  • 強調したい時は「一瞬止める」
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この記事を書いた人

兵庫県生まれ、大阪在住。話し方&書き方講座やコンサルティング 兼 腸セラピスト養成スクール講師、自身もサロンでセラピストとして活動中。趣味はダンス、マンツーマンでレッスン受けてます。

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