コロナ渦で普及したオンライン会議システム。一時期はオンライン飲み会など、プライベートでも活用する人が増えましたね。
私もコロナ渦に、高校の同級生4人でオンライン飲み会を楽しみました。
もともと4人が離れた場所に住んでいたり、ライフスタイルの違いなどから、コロナ関係なく、そうそう集まれる状況ではなかったのでとても楽しめました。
「何それ?」という話題があっても、画面共有を使えば視覚的に伝えることもできますよね。
私自身はコロナ渦以前からオンライン会議システムを活用していたので、当初も今も快適に使っているのですが、「オンラインは疲れる、苦手で…」という声は耳にします。
何事も人によっては苦手に感じるものはあって当たり前なのですが、話し方講座もオンラインをよく使う立場からすると、少しでも疲れる要因を解消できればと思います。
仕事柄、いつまでも苦手とは言っていられない方は、ぜひ読み進めていただければ嬉しいです。
1対1でのやりとりの場合
まずはマンツーマンで話しをする場面を想定してみましょう。
苦痛に感じる要因としては、雑談がしにくいというのがあるかと思います。
私も経験しましたし、他の方も同じようにおっしゃっていましたが、直接対面しているときには雑談なども含めて進めていたのが、なぜかオンラインになると必要なことしか話せなくなるという雰囲気を感じたことはありませんか。
そうなる理由として、同じ場に一緒にいるときは、なんとなく雰囲気で話し始めるタイミング(空気感)とかをキャッチできるのに対し、オンラインは片方がしゃべるともう片方が話せない(声をかぶせることができない)ために、双方が待ちの姿勢になるからではないでしょうか。
実際に60分かかっていた講義を、オンラインで行うと45分くらいで終わりそうになった経験もあります。
これに関して私は、もう遠慮せずに雑談含めて話したいことは話す、というふうに意識しております。
何も考えずにやるとさっさと無機質に進めてしまうので、意識して雑談を入れたり、相手に「どう思いますか」と積極的に振ったりしています。
1対複数人で行う場合
講師側になったとき
自身が講師になり、複数人の前で話しをする場面を想定します。
このときに苦痛に感じる要因としては、「聞き手の反応がわかりづらい」が一番大きいかと思います。
この話の流れについてこれているか、わかりにくいところはないか、セミナー会場であれば見えていたものが、聞き手の表情だけでなく空気感でも伝わっていたのに、オンラインになるとやや難しくなります(セミナー会場でも聞き手の反応をキャッチできず、一人でしゃべっている講師もいますが…)。
そこで私がセミナーを始める前に、次のことを受講生さんにお伝えしております。
- 顔出しできる人はしてください
- リアクションをしてください
「顔出しは自由です」って言ってしまうと、出さない人の方が多くなるので、「出せない理由がなければ、出してください」というニュアンスでお伝えしています。
顔を出すことは聞き手にとっても有効なのですが、これはこの後にお伝えしますね。
「リアクションしてください」というのも、具体的にこのようにリアクションしてくださいと、簡単なリアクション方法を周知させることで受講生さんを迷わせません。
人数が少なければ、講師が決めたリアクション方法ではなく、頷きやジェスチャーで反応してくださると嬉しいですと前もってお伝えしています。
あとは、受講生さんにも発言してもらうことを心掛けています。
誰かをピックアップして、例え話をするのもいいですね。聞いている側は、例え話でも自分の名前を呼ばれると、耳を立てますからね。
講師としてオンラインセミナーを開くときは、自身が楽しくできるように交流を図るという設計を考えておくことをオススメします。
人前で話す人は、ただのスピーカーではなく、パフォーマーだからです。
聞き手(受講生)になったとき
オンラインでのセミナーや講義を受けるのは疲れる…という方に向けて書いていきます。
私は朝10時からお昼休憩45分くらい挟んだ後に、16時までの長時間、オンラインセミナーを受けたことがありました。
後にも先にも、ここまで長いのはこれ1回です。このときは本当に本当にぐったり疲れたのを今でも覚えています。
このオンラインセミナーはその後の開催もあったのですが、あまりにも疲弊したので、アーカイブ視聴することにしました。
やたら長いのはやはり疲れますよね。
もしこのように長時間のセミナーに参加する機会があって、疲れるなぁと感じたら、時々画面をオフにして、伸びをするなどのストレッチを取り入れてみてくださいね。
私は昇降デスクがあるので、ちょっとした休憩時間に机の高さを上げて立ったり、高さを下げて座ったりと体勢を変えることができるようになりました。
時間の長さは受講生側ではコントロールできないので、他に苦痛にならないように取り組むこととしては、やはり顔を出さないことですよね。
これだけで精神的な負荷が軽減されるはずです。
ところが私は、上で「顔をできるだけ出してくださいと、受講生に声をかける」と書きました。
オンラインの場合、顔を隠すことは可能ですが、双方にとっては顔を出す方がいいと思っています。
講師も人なので、受講生の反応を見て、提供する情報を選びます。
もちろん、決まっているカリキュラムは変えませんが、受講生の反応がよければ「カリキュラムにはないけれど、お得な情報を提供しよう」となる場合がまぁまぁあるんですね。
通常のカリキュラムどおりに進むにしても、受講生の反応がよいと、講師はテンポよく進めることができます。
お得情報がもらえるかもしれないし、それがないとしてもテンポよく進むのは、受講生にしてもメリットしかありません。
聞き手としては、話し手が話しやすい空気を作ることも大切な役割です。
その場の空気は参加者全員で創り上げるものなんですね。
オンラインで気をつけたいこと
オンラインに慣れていない人…特に、受講生の立場で活用した経験がない(少ない)人によく見られるのは、次のようなことです。
- 声が小さい
- 画面と顔の距離感や角度が合っていない
- 相槌のタイミング
なぜ、講師経験ではなく、受講生経験が大切かというと、他の先生方がどのようにオンラインセミナーを開催されているかを見ることは、使い方や進め方の勉強になるからなんですね。
マイクを接続させている人は、オンラインで話す機会が多い人(場数を踏んでいる人)が多いと思います。
ほとんどがパソコンに内蔵されているマイクを使って話していると思うので、もう少し声をマイクに飛ばす意識があってもいいかなと思います。
個人的には中高年男性の声が前に飛ばずに、ぼそぼそっと落ちていく印象があります。
画面と顔の距離感や角度についてですが、パソコン画面を上からのぞき込むような角度の方を何度かお見掛けすることがありました。
他には、のけ反って聞いている方もおられました(これ、男性に多い印象です)。
イスの背もたれを使っても、それがのけ反る姿勢になるわけではありません。
そもそも、オンラインであれば、ご自身がどのように画面に映っているのかを確認することができるはずなので、聞く姿勢になっているかをチェックしておきましょう。
オンラインでは声をかぶせることができないので、逐一「うん、うん」「はい、はい」と声に出して相槌を打つと、相手の話しをブツブツ切ってしまうことになることも、覚えておいてください。
話しが終わるまでは、首を動かしてしっかり頷いて相槌を表現しましょう。
このように注意書きをすると、やはり面倒に感じる方もおられるかもしれませんが、場数を踏むと慣れてきます。
周りの人はどのようにリアクションしているか、この講師はどのように講義を進めているかを観察しながら、オンラインに慣れていきましょう。
もう「オンラインは疲れる」と言っている時代ではありません。
話し方講座ビースマートでは、オンラインでの話し方もレクチャーさせていただきます。オンラインでセミナーやカウンセリングをスマートに行いたい方は、ぜひお問い合わせください。
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