ビジネスで人を紹介するときのスマートな順番と失礼な言い方

人を紹介

ビジネスで自分以外の人を紹介する場面があるかと思います。

例えば自分がセミナーの進行役で、講師を紹介する場面はとてもシンプルで、「講師の○○さんです」と言ってその方の紹介をすればいいのですが、ふと迷ってしまうのが、自分が知っているAさんとBさんを会わせたときに、どちらの紹介から先にするのが失礼にならないのかということではないでしょうか。

この記事では、ビジネスにおいて失礼にならない紹介の仕方と、意外と耳にする「失礼な表現(言い方)」をお伝えします。

目次

人を紹介する順番

AさんとBさんをお繋ぎしたいとき、どちらのことをどちらに向かって紹介するのがスマートかというと、答えはこうです。

坂本

目上の人に先に情報を届ける!です。

Aさんの方がBさんより目上の立場だとすると、Aさんに向かってBさんのことを紹介します。

また別の場面で考えてみましょう。

坂本がAさんの悩みをBさんに相談しよう!となって3人で会ったとします。このときは、まずはBさんに向かってAさんのことを紹介します。

あなたが目下になった場合と目上の立場になった場合で想像してみてください。もしくは普段お付き合いのある人に置き換えて考えてみてください。

例えばあなたが新入社員と社長を会わせるとします。そしたら真っ先にあなたは社長に「こちらは新入社員の田中さんです」と言うのではないでしょうか。最初に新入社員に向かって「田中さん、こちらは佐藤社長ですよ」とは言わないですよね。これを言っている間、社長の頭の中では「で、この人は誰やねん」となっているわけですから、まずは目上の人に先に情報を届けるということを覚えておきましょう。

失礼な紹介の仕方 3つ

目上の人に先に情報を届けると申し上げたので、この反対は「失礼な紹介の仕方」ということになります。新入社員に対して、先に「こちらが社長です」というのは失礼ということですね。

それ以外にもこのような紹介の仕方はNGです。

紹介

自己紹介をさせる

セミナー講師が参加者同士で自己紹介をさせるのは、特に失礼には当たりません。参加者同士に上下関係がないからですね。ただし、ビジネスにおいてはこのようなケースがあります。

坂本がAさんの悩みを解決するため、Bさんにアポを取って、3人で会うことになったとき、まずはBさんに対してAさんのことを紹介するのがスマートだと上述しましたが、坂本にとってはAさんもBさんも知っている人で、なんなら坂本にとってはAさんとBさんを比べたときに上・下はない場合があります。

そういうときでも、坂本が「ではAさん、(Bさんに向かって)自己紹介をお願いします」と言うことはあっても、「ではBさん、(Aさんに向かって)自己紹介をお願いします」ということはありません。

坂本にとってAさんとBさんは並列であっても、この場合は、AさんのためにBさんに時間を割いてもらったわけですから、Bさんを立てるのがスマートです。先にAさんに自己紹介をしてもらうか、坂本がAさんの情報をBさんに伝えるのがいいですね。

そしてBさんの情報は、坂本がAさんに伝えるのがベストです。その後に補足をする形でBさんが挨拶をしながら自己紹介をする流れに持って行きましょう。

握手する経営者たち

主催側が自己紹介しない

オンラインでセミナーや説明会、勉強会などを開催するときで、参加人数が複数人いる場合には主催側の人数も複数人であることが少なくありません。

主催者と講師の2名だったり、それ以外に裏方として参加している人もいます。

多くの参加者は講師を目的に集まってきているので、明らかに参加者ではない(し、講師でもない)人がいたら、どの立場の人なんだろうと気になることがあります。

まず、裏方の方はカメラオフでの参加をおすすめします。黒子に徹しましょう。そしてメインで話すことはないものの、ファシリテーターとしての役割があるのであれば、「本日の進行を務めます○○です」と名乗っておくのがマナーですね。講師との関係性も簡潔に話すことができれば好印象です(MCの専門会社から派遣したのでなければ、だいたい講師とのつながりがあるはず)。

セミナー

敬語が使えない

人を紹介するときに、敬語が使えない(正確には、敬語を使っているつもりが明らかにおかしい、間違っている)のは、失礼ですし、ビジネスマンとしてスマートではありません。

実際にあったことで、「○○さんは、~~といった素晴らしい実績をお持ちの方となっております」とファシリテーターが講師を紹介したんですね。何がおかしいか、わかりますか。

坂本

「なっております」は「なります」の丁寧語ですが、この場合では不適切です。

なんだか、○○さんのことを物のような扱いにしているように聞こえるんですね。「実績を持っている人に(自然に)なった」みたいなニュアンスです。

この場合は、「○○さんは、~~といった素晴らしい実績をお持ちの方で(ございま)す」が自然です。

丁寧に言おうと力んだあまりに、おかしな敬語を使う大人が多いので、不安であれば「です・ます」の丁寧語だけを使うのもありかなと思います。

坂本

「私はすでにみなさんのことをご存じなんですが…」と話した40代経営者もいました。自分のことを言うのであれば「存じ上げていますが」ですね。わからないなら、もう「知っていますが」で乗り切りましょう。

まとめ

人を紹介するときに、どちらのことをどちらに伝えるのが先か、一瞬迷ってしまうことがありますよね。今回、例に挙げた新入社員と社長のシーンを思い浮かべるとイメージしやすかったと思いますので、「目上の人に先に情報を伝える」ということを覚えておいてください。

敬語に関しては、あまり気にしないと答える人もいますが、敬語ができた方が、人に紹介してもらいやすいんですね。きちんとした印象、相手に不快感を与えない印象を持ってもらえるからです。

言葉のやりとりは人間らしいコミュニケーションで、AIが普及したとて、私たち人間同士が話をしないわけではありません。ビースマートの記事が気持ちのよい人間関係を築く一助となれば幸いです。

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この記事を書いた人

言語IQ150超、ブログや書籍を執筆。『ステージで輝くための鍵~表現力を鍛える最短ルート~』の著者。セラピストとして2016年にサロン開業、セラピスト育成スクールの開講、さらには協会設立までを手掛け、集客は100%ブログで行う。会報誌や機関誌の腸活特集を監修。ビジネス系情報番組にも出演。

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