語彙力をつけることは、コミュニケーション能力を向上させ、自己表現を豊かにする重要な要素です。特に様々な年代や価値観を持った人たちと関わらなければならない私たち大人にとって、仕事や日常生活でのコミュニケーションは非常に重要ですよね。しかし、「語彙力をつけたいけれど、どうしたらいいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
今回は、私の舞台役者としての経験を活かし、語彙力を楽しく効果的にアップさせる方法をご紹介します。本を読むだけでは得られない、新たな発見に満ちた内容です。ぜひ楽しんで読んでください。
ジャンル選びで語彙力を高める
語彙力をつけるための本が多く売られていますし、まずは何かしら本を読むことが語彙力をつけることに繋がるのではと考える方がほとんどだと思います。そこで、「どんなジャンルの本や資料が語彙力アップに役立つか」を考えましょう。以下のようなジャンルがおすすめです。
- 戯曲やシナリオ
舞台や映画の脚本は、日常会話ではあまり使わない美しい表現や独特のリズムが含まれています。シェイクスピアの作品や現代劇作家の戯曲を読んでみると、新しい言葉や表現に出会えます。ただし、翻訳されたものが読みづらいというケースもありますので、慣れていない方は日本人の戯曲家が書いたものからおすすめします。 - 劇作家のコラム
劇作家が書くエッセイやコラムは、鋭い洞察力と豊かな語彙が満載です。彼らの視点から物事を捉えることで、普段使わない言葉や表現を学べます。 - 洋画の字幕や吹き替え
洋画を観る際に、字幕版と吹き替え版を比較することで、同じ意味でも異なる言葉遣いを学べます。特に、文学的な映画やドラマは、語彙力を高めるのに役立ちます。
効果的な読み方
次に、どのように読めば語彙力がアップするのかをご紹介します。
- 音読する
声に出して読むことで言葉のリズムやニュアンスを体感できますし、自分の耳に言葉を入れることで、黙読するよりも理解が深まります。特に舞台役者のように感情を込めて読むと、言葉が体に染み込みやすくなります。 - 言葉の意味を調べる
わからない言葉が出てきたら、その場で意味を調べる習慣をつけましょう。一度調べた言葉は記憶に残りやすくなります。ちなみに私は調べた際に「これ、前も調べたなぁ」ということを何度か繰り返したのちにようやく覚えてきています(笑)。 - 感想を言葉にする
読んだ本や観た映画の感想を、自分の言葉で表現してみましょう。ブログやSNSに投稿するのも良い方法です。人に説明することで、語彙力が自然と磨かれます。誰に見られるとか気にせず、まずはアウトプット目的で始めましょう。
舞台役者の経験からのヒント
舞台役者としての経験から、語彙力をつけるためのヒントをいくつかご紹介します。
- 演技の台詞を覚える
役者は台詞を覚える際、一つ一つの言葉の意味を深く理解します。このプロセスは、言葉の豊かさを体験する絶好の機会です。自分でも台詞を覚えて演じてみると、新しい表現を体感できます。大きな図書館に行くと台本が置いてあるところもありますので、チェックしてみてください。 - インタビュー記事を読む
俳優や劇作家のインタビュー記事は、彼らの視点や言葉の使い方を学ぶ良い機会です。自分とは異なる職業の人々がどう表現するかを知ることで、語彙の幅が広がります。 - 芸術作品に触れる
美術展や演劇を鑑賞することで、芸術を言語化する力が養われます。感じたことや考えたことを自分の言葉で表現する練習は、語彙力アップに繋がります。
例えば絵画を見た時に「きれいだなぁ」と思って終わるのではなく、それを見ていない人にどうその感情を伝えるか考えて、言語化していくのもトレーニングです。絵の専門知識は必要ありません。何がよいと思ったのか、自由に発現してみてください。
私は専門知識は全くありませんが、水墨画が好きなので、美術館へ見に行くことがあります。最初の頃はただ「すごい!」としか言ってませんでしたが(笑)、うまく言葉に表せない感動を家族に伝えるようにして、私も語彙力をつけるトレーニングは意識しています。
まとめ
語彙力を高める方法は、本を読むだけではありません。戯曲やシナリオ、劇作家のコラム、洋画の字幕・吹き替えなど、さまざまなジャンルの資料を活用し、効果的な読み方を実践することが重要です。また、私が舞台役者の経験から得た知識を活かして、言葉の世界を広げてみるお手伝いをビースマート話し方教室では行っています。
「よし!やってみよう!」と感じた方は、ぜひこれらの方法を試してみてください。新しい言葉との出会いが、あなたのコミュニケーションを豊かにし、日常をより楽しく彩ることでしょう。
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