「あれもこれも伝えたい!」気持ち、すごくよく分かります。でもちょっと待ってください!
複数の事業を精力的に展開されている個人事業主の皆様、お疲れ様です! そして、仲間です!(笑)
様々な分野で活動されていると、それぞれの活動についてホームページやブログで発信したいという気持ちが湧いてくるのは当然のことだと思います。「こんな新しいサービスを始めた」「お客様からこんな声をいただいた」「こんな面白いイベントを企画している」…ついつい、運営しているホームページのブログで、色々な情報を発信したくなりますよね。
私も複数の事業を走らせているし、情報発信の主軸はブログなので、その気持ちは痛いほどよく分かります。新しいことを始めた時のワクワク感や、頑張ってきたことの成果を誰かに伝えたいという気持ちは、情報発信の原動力ですし、認知や集客のことを考えると、発信しないわけにはいきません。
でもちょっと立ち止まって考えてみてください。その発信、本当に効果的ですか?
あれこれ発信はかえって誰にも見られない

もしあなたが、ホームページで様々な事業の情報をブログとして発信しているのであれば、それは非常にもったいないことをしているかもしれません。なぜなら、ホームページという「お店」のテーマがぼやけてしまい、結果として本当にあなたの商品やサービスを求めている人に情報が届きにくくなってしまう可能性があるからです。
ホームページは「お店」、ブログは「情報発信の場」
ホームページは、あなたの事業の顔となる、いわば「お店」のようなものです。お店には、看板があり、どんな商品を扱っているのかが一目で分かるようになっていますよね。例えば、カフェのホームページであれば、メニューやお店の雰囲気が分かりやすく掲載されているはずです。
一方、ブログは「情報発信の場」です。カフェのブログであれば、「新しいコーヒー豆の紹介」「おすすめのスイーツ」「お店のコンセプト」など、お店に関わる様々な情報を発信することで、お客様とのコミュニケーションを深め、お店のファンを増やしていく役割を担います。
ごちゃまぜ発信が招くSEOの落とし穴

ここで重要なのが、Googleなどの検索エンジンは、ホームページ全体のテーマを理解しようとしているということです。もしあなたのホームページのブログで、様々な事業に関する情報が混在していると、検索エンジンは「このホームページは何について書かれているんだろう?」と混乱してしまいます。
例えば、あなたがITコンサルティングとオーガニック食品の販売という全く異なる2つの事業を行っているとしましょう。一つのホームページのブログで、ITに関する専門的な記事と、オーガニック食品に関する日々の情報を発信した場合、検索エンジンはどちらの情報を重要視すれば良いのか判断できなくなってしまいます。あなたの中で「ITコンサルティングもオーガニックも○○という意味では繋がっている!」という熱い想いがあったとしても、です。
その結果、それぞれのキーワードで検索上位表示されにくくなり、本来であればあなたのサービスや商品に興味を持つはずだった潜在的なお客様を逃してしまう可能性があるのです。これは、非常にもったいないことだと思いませんか。
ホームページとブログは「専門性」が重要

検索エンジンは、専門性の高い情報を高く評価する傾向があります。特定のテーマに絞った情報を発信しているホームページやブログの方が、関連性の高いキーワードで上位表示されやすいのです。
あなたのホームページを、それぞれの事業の「専門店」として捉えてみてください。ITコンサルティングのホームページであれば、ITに関する情報を中心に発信する。オーガニック食品の販売のホームページであれば、食品に関する情報を中心に発信する。
そして、それぞれの「専門店」に紐づくブログで、より専門的な情報や顧客とのコミュニケーションを深めるための情報を発信するのです。
複数の事業を展開している場合の賢い情報発信戦略
では、複数の事業を展開している場合は、どのように情報を発信していくのが賢明なのでしょうか?具体的な方法をいくつかご紹介します。
- 各事業に特化したホームページを開設する:これが最も理想的な方法です。それぞれの事業に独立したホームページを持つことで、各サイトのテーマが明確になり、SEO効果を高めることができます。費用や管理の手間は増えますが、長期的な視点で見ると、それぞれの事業の成長を大きく後押しする可能性があります。
- 各事業に特化したブログアカウントを開設する:ホームページを複数持つのは現実的ではないという方は、各事業に特化したブログアカウント(例えば、noteやアメブロなどは無料ですぐに開設できます)を活用し、それぞれの事業に関する情報を発信するのも有効な手段です。ブログといえども商用利用が可能なので、イベント告知やサービスの案内などもそちらで発信することが可能ですので、簡易的なホームページ感覚で使ってみるのもいいでしょう。
- ホームページのTOPページに大きなカテゴリーを作る:推奨する方法とはいえませんが、新しいサイトもアカウントも取るつもりはないという方には、この方法もあります…が、SEO対策を考えるとやはりおすすめはしません。一応、方法としてお伝えしておきます。ホームページのTOPにいきなり事業ごとのカテゴリーを作って、そのカテゴリーページが小さなホームページという感覚のものです。

ちなみに私の場合は、それぞれのホームページ(Instagramやアメブロも)をこのように分けて使っています。
- 幸せ腸セラピー協会
- 腸セラピーサロン凜花
- beSmart(このホームページ)
- 表現コミュニケーション開発協会
まとめ
「せっかく色々なことをやっているのだから、全部知ってほしい」という気持ちは、本当に素晴らしいと思います。その熱意は、きっとお客様にも伝わるはずです。
しかし、その熱意を最大限に活かすためには、情報を整理し、それぞれの受け皿をしっかりと用意することが大切です。それぞれの事業に最適な場所で情報を発信することで、より多くの人にあなたの魅力が伝わり、事業の発展につながるはずです。
今回の話が、少しでもあなたの情報発信戦略を見直すきっかけになれば幸いです。もし、ホームページやブログの運営について、さらに具体的なお悩みがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。あなたの事業の成長をサポートさせていただきます。
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